アルタイル*キミと見上げた空【完】
一旦すぐに離れた唇に、やっぱりまだ熱があるのかもしれない。
体が急にほてってくる。
「凱、好きだよ」
鼻と鼻をくっつけるようにした、昔と同じ格好で凱がはぁ、っと息をついた。
「・・・やべ。泣きそうなんだけど、俺・・・」
「?」
「すげードキドキしてる。またお前をこうやって抱きしめて、触れることができるなんて、本当は、少しあきらめてた・・・」
「凱・・・」
私も、だよ。
「汐・・・」
「はい」
凱はふふふっ、と笑いながら私の頬を両手ではさんだ。
「お前、反則だらけだからな」
「え?」