アルタイル*キミと見上げた空【完】
試合の日
『あさっての試合が終わったら少しだけゆっくり会えるようになるから』
そういう凱と別れてもう2日。
最後の調整でなかなか会えないものの、凱はちゃんとメールはこまめにしてくれていた。
それはきっと私が不安にならないように、だと思う。
そして、今日は当日。
凛に半ば強引に誘われた親善試合は、本当に私が行ってもいいのか、という思いと。日本チームの皆がどれだけ動けるか、という期待とが一緒になってなんか複雑。
そして・・・考えないようにしてるのは、この試合が終われば、アメリカチームが日本にい続けるわけもなくなって、いずれは凱も・・・・再び離れることになるのは、いくら鈍い私でもわかるから。
その時間が、刻一刻と迫ってきてる、ということ。試合が終われば・・・・もう・・・。
・・・またしばらく会えなくなる。
そういうのに、私は耐えられるのかな。
本当は、少し不安・・・・。
けど・・・それを振り払うように、私達の電話やメールでの会話はほとんど明るい話題であふれてた。