アルタイル*キミと見上げた空【完】
体育館の方で新しい歓声があがる。
あぁ・・・きっと皆揃ったんだ。
そろそろ試合が始まるのかもしれない。
戻ろうかな、と思った時。
「汐!」
名前を呼ばれて振り向くと、青い顔をした凛が息を切らして肩をゆらせていた。
「凛?試合、もう始まる?」
「や。って・・・・落ち着いて聞いて・・・」
「・・・・?」
凛が荒れた息の中からゆっくりと口を開いた。
「今・・・、修也さんのところに電話があったみたいなの・・・sakiから」
サキちゃん?
・・・・その後の凛の言葉に、サキちゃんの電話の内容に、
頭が、視界が・・・私の体全部がぐらぐらと揺れた。