アルタイル*キミと見上げた空【完】

「汐・・・・落ち着いてね。凱くんが・・・・凱くんが、車とぶつかったって・・・・」


え・・・・・?


「今、病院で・・・でも意識が・・・」


「凛?何、言ってるの?・・・・今凱達が到着したんでしょ?試合、始まるんでしょ?」


「汐・・・早く、病院に行ってあげて」



凛、何を言ってるのか全然わかんないよ。


嘘だ。


とココロとは逆に、私の体からすぅっ、と力が抜け落ちていくのがわかった。


崩れ落ちそうになるのを、支える腕。


凱・・・・。


やっぱり、凱だ。


嘘だったんだよね。


「凱!?」


振り向くと、修ちゃんが厳しい顔をして、私の腕を持ち上げていた。




< 613 / 640 >

この作品をシェア

pagetop