アルタイル*キミと見上げた空【完】
修ちゃんは、またゴールを見つめてはぁ、っと大きく息をついてから、目を閉じた。
そして、ゆっくりともう一度目を開けて、私の足元を見つめる。
・・・・?
つられて足元を見ると、片付け忘れたのか、オレンジ色のボールがピカピカと光って見えた。
「汐、パスちょうだい」
「え?」
「来い。パス!」
わけがわからないまま、投げたボールは、光を受けてまっすぐに修ちゃんの胸に飛び込んでいく。
そして・・・・
ダダダン・・・・・シュッ・・・
あ・・・・・。
修ちゃんが、ドリブルして放ったランニングシュートは、リングの真ん中に吸い込まれるように落ちた。
ボンッ・・・ボン・・・・・・・・ボン・・・
コロコロと転がっていくボールのその先で、修ちゃんが息で肩をゆらしている。
修ちゃん・・・今・・・