今日も、恋する電車。
ガラス越しに、懸命に少女を探す姿が見える。

突然のことに胸が、ぎゅうぎゅうとしめつけられて痛い。なのに、茜は声をあげることさえもできずにいた。

茜は朝練をさぼり、教室の中で泣き続けていた。朝練をサボったのは初めてだった。心配した顧問が、先ほどまで茜の元に訪れていたが、体調が悪かったのだと伝えた。

顧問は深く追求せず、今日の放課後は休んでゆっくりしなさい、と言い残した。体調が悪いというのは半分嘘で、半分本当だった。胸があまりに痛くて、とても走れる気分ではなかった。

目を真っ赤にはらした茜に、結は茜の様子に血相をかえて、事情を説明しろと肩をつかみ、揺すった。茜は泣きながら、今日あったことと、前みた夢のことを伝えた。

「そんなに、好きなら告白すればいいのに」

結にそう諭され、茜はまたすすり声をあげた。



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