7年目の浮気
「篠原さんの、どの点が地味なの?」

「どの点って…。華やかな趣味とか特技ないし。」

「華やかな趣味とか特技って例えば何?」

「…うーん、」

「篠原さんは確かに派手ではないけど、派手な人になりたいの?」

「…。」

「それに、例えば下手に着飾らないほうが篠原さんは素敵だよ。」

「素敵?わたしが?」


聞きなおす茉莉花をしっかり見て加藤は言った。


「うん。もし篠原さんが俺を選んでくれたら、俺はみんなに自慢するね。」
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