エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
「…おっちゃん!? ぼくだよ。 勇だよ。」
源はあまりのうれしさに必死になってケータイに呼び掛けていた。
「勇か!?無事だったんだな! 良かった。良かった。」
「うん。ぼく はじめて泳いだよ。こわかったけどね。」
「そうか。色々あったんだな。今だれかと一緒か?お母さんか、火菜か、火菜のケータイは繋がらないし心配してたんだ。」
「そう。 火菜は出ないよ。お母さんもいない。ぼくは サムさんといっしょだよ。」
「そうか、勇。それじゃあサムさんと話したいから代わってくれ。」
「うん。かわるね」
勇がそう言うと、サムは待ち構えていたようにケータイを受け取って、これまでの経緯を話そうかと思ったが、さすがに西田や救急隊員に聞かれるのはマズイと思った。
「私は、勲という者です。私と勇は台風で増水した川に落ちて流されたのを救助されて今、救急車の中なのです。病院について検査が終わったら、また掛けます。その時にすべてお話ししますからお待ちいただけませんか?」
源は今すぐにでも聞きたかったが、そういう事情なら待つしかない。
やっとで繋がった電話を切るのは気が重かったが
「判りました。勇の事、よろしくお願いします。」
そう言ってまた待つ事にした。
(勇が生きていた。良かった。火菜、お前は今、どうしてる……?)
源はあまりのうれしさに必死になってケータイに呼び掛けていた。
「勇か!?無事だったんだな! 良かった。良かった。」
「うん。ぼく はじめて泳いだよ。こわかったけどね。」
「そうか。色々あったんだな。今だれかと一緒か?お母さんか、火菜か、火菜のケータイは繋がらないし心配してたんだ。」
「そう。 火菜は出ないよ。お母さんもいない。ぼくは サムさんといっしょだよ。」
「そうか、勇。それじゃあサムさんと話したいから代わってくれ。」
「うん。かわるね」
勇がそう言うと、サムは待ち構えていたようにケータイを受け取って、これまでの経緯を話そうかと思ったが、さすがに西田や救急隊員に聞かれるのはマズイと思った。
「私は、勲という者です。私と勇は台風で増水した川に落ちて流されたのを救助されて今、救急車の中なのです。病院について検査が終わったら、また掛けます。その時にすべてお話ししますからお待ちいただけませんか?」
源は今すぐにでも聞きたかったが、そういう事情なら待つしかない。
やっとで繋がった電話を切るのは気が重かったが
「判りました。勇の事、よろしくお願いします。」
そう言ってまた待つ事にした。
(勇が生きていた。良かった。火菜、お前は今、どうしてる……?)