姫華伝
「・・・・・・・・・・・・・・」



オイオイ!!黙んなよ!!



「それって、智君が生まれてすぐに?」



「いや、あたしと智は・・・・・本当の姉弟じゃない」



「えっ?」



藤堂郁也が、目を大きく見開いた。



カッコイイ顔が台無しだぞ;;;



「どーゆう意味や?」



いつ起きたのか、金髪野朗が聞いてきた。



「お前、寝てたんじゃねぇのかよ?;;;」



「フリや、フリ。いいから、はよ話せ。」



ことごとく、ムカツク野朗だな!



そう思いながら、ゆっくりと口を開いた。




「あたしの母さんと親父は、あたしが5歳の時に離婚した。原因は、親父の浮気。その後すぐに母さんは、病気で死んだ。」



部屋のあたしの声だけが響きわたる。



「それからあたしは、親戚中をたらい回しにあいながら中1まで暮らしてた。そんなとき、親父が事故で死んだ。」



なんか、思い出しただけで腹が立ってきた!



「あたしと母さんを捨てた最低野朗だったが、一応親父だから式には出た。そんときに智と会ったんだ。」



「お葬式で智君と?」

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