神楽幻想奇話〜荒神の巻〜
その話を聞いて、向こうでの様子を知らない透や沙綺達も、大体の流れを読んで黙っていた。

おそらく今話した状況が幸運な事に起こったのだろう。

そうでなければ、白蓮ですら何も出来ずに命を落とした相手に無傷で勝てるわけがないからだ。


「亮太が?確かにあの水神は召喚士の扱いきれる度を超えている気はしていましたが…。
なにせ私は符術士なものでよく分かりませんでした。」


そう言って御影は眼鏡を掛け直すと、忍達に向かって質問した。


「忍と彩音もあのクラスの召喚をする事が出来るのかい?」


急に話を振られて戸惑った顔をした二人は、顔を見合わせた後でゆっくりと首を横に振った。


「契約を結ぶことが出来ているならば可能かもしれない…。
でも、それはとても難しいでしょうし、例え召喚したとしても支配下に置いてコントロールするには絶対的に霊力が足りないわ。」


「うん、しーちゃんが言う通り。召喚士っていうのは契約、召喚、支配、帰還の四つが成されて初めて成功と言えるの。
それが一つでも失敗すると暴走状態になって被害が大きくなるから。」


忍と彩音は口々に召喚が不可能である理由を述べた。

透は夢の中で見た安倍晴明を思い出して、その霊力を忍達と比べて考えていた。
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