苺祭的遊戯(ショートストーリー集)
「キョウ?」

その、ライオンが獲物を見つけたような目で私を見るのはやめてもらえませんでしょうかっ。
心臓に悪いから。

「俺は冬服の方が好きだ」

キョウは低い声でぽつりと呟く。

……はい?
そういう、好みを言われても。
あれは、季節によってかえるもので、好みとは関係ないもので……。

私のポニーテールを勝手に解きながら、もう片手で強く私を抱き寄せた。

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