苺祭的遊戯(ショートストーリー集)
だからわたしも、冷たい口調で答えた。
「結構よ。
パパに伝えることなんて、何も無いわ。
そうでしょう?」
「反抗期なのかなぁ。清水ーっ」
パパが芝居染みた口調で、清水に手を伸ばす。
「楽しそうですね」
その猿芝居を冷たく遮ったのはお兄ちゃんだった。
「お兄ちゃん。
パパと清水が意地悪なの」
絶対的な味方だと信じているので、私はお兄ちゃんに訴える。
でも。
返って来たのは思った以上に冷たい視線。
「そうですか?
最近、都さんはとっても清水と仲が良いじゃないですか。
とてもお兄ちゃんの入る隙は無さそうですけどね」
……えええっ?
(次ページへ)
「結構よ。
パパに伝えることなんて、何も無いわ。
そうでしょう?」
「反抗期なのかなぁ。清水ーっ」
パパが芝居染みた口調で、清水に手を伸ばす。
「楽しそうですね」
その猿芝居を冷たく遮ったのはお兄ちゃんだった。
「お兄ちゃん。
パパと清水が意地悪なの」
絶対的な味方だと信じているので、私はお兄ちゃんに訴える。
でも。
返って来たのは思った以上に冷たい視線。
「そうですか?
最近、都さんはとっても清水と仲が良いじゃないですか。
とてもお兄ちゃんの入る隙は無さそうですけどね」
……えええっ?
(次ページへ)