“俺様”大家の王国
 


言われた通りに、脚の短い机の近くに腰かけた。

彼は、何やら冷蔵庫に頭を突っ込んで、目当ての物を探していた。


 どうぞ


「……すみません」
 
私は出された缶入りの炭酸飲料(ゼロカロリー)のタブを切って、口を付けた。
 

一方的場さんは、自分用のグラスに何か透明なものを注いで私の前に座った。

……水、とは何か違う気がするけど……。


 ああ、これね。ロシアのお酒


「もしかして……ウォッカですか? え、その量を?」


 喉を通る感覚が面白くてね~今じゃ水みたいに飲んでるかな


「それって酒焼けじゃ……喉、荒れちゃいませんか? 

ていうか、お酒飲みすぎると病気になっちゃいますよ……」


 まだなってないから大丈夫


「なってからじゃ遅いんですってば」
 


 ふふふ~♪


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