“俺様”大家の王国
私は春希ちゃんに連絡して、荷物や服を持ってきて貰った。
ついでに、隠れる場所を探しているんだと話すと、
私達は彼女の所属している化学部の、化学準備室に匿って貰える事になった。
企画も展示も無い別館の二階。
実習台が並び、薬品の棚にぐるりと囲まれた教室の隣。
今は辞めてしまった教授がいたという、要するに本当の空き部屋だった。
でも、机もソファーもあるし、それどころか食器棚や冷蔵庫などもあったので、
隠れるには申し分なさすぎる、本当に感謝したいような場所だった。
「一体、何事?
あなたときたら、いきなり逃げちゃったって佐和さん困ってたし、電話がきたかと思えば、
もうメイド服脱いでそんな格好になってるし、
何やら知らないお兄さんと一緒だし……」