母の心音(こころね)
「六月二十日、田植えも無事終えて、少しぐらい休めるんや。主人が区の役員をやっとるんで、年金手帳を一軒一軒配ったんや。玄関先で立ち話しながらな、こんな時ぐらいしか話す機会がないんや。嫁の話やら、近所の噂話やら、孫の話やら、子供の話やら色々や。普段あんまり話したことがないものな。色々なことがわかったんや。話しているうちに、その家の事情とか、その人の人柄とかが見えてきてな」
国民の
年金手帳を家々に
配りて知るや人の色々
国民の
年金手帳を家々に
配りて知るや人の色々