母の心音(こころね)
「今日は連休の最終日や、あっと言う間に過ぎていった。そりゃもう短い一時やった。これでまた、暫く会えないんや。そう思いながら娘の後姿を見ると、そりゃもう、いじらしくてな。長男も、長女も家族に囲まれて幸せやけど、末娘は独りや。そう思いながら駅まで送ったんや。汽車の窓から手を振るのが見えなくなるまで、ずーっと見送ったんや。無情に娘を運んでゆく汽車をな」



娘子を
駅に送れば運び去る
汽車に恨みをかけんものかな

< 82 / 118 >

この作品をシェア

pagetop