母の心音(こころね)
「五月二十日、滝の音や川のせせらぎを聞きながら、独りで田植えをしとったんや。末娘のことを思いながらな。下を向いて、田圃の水面を見ながら、何時終わるんやろ。長い長い時間をな。そしてな、腰が痛くなったんで、延ばしながら天を仰いだんや。そりゃもう、雲一つない澄み切った青空でな。広い広い青空がな。雄大な青空が広がって、心がぱーと晴れて、何もかも忘れて。そしてな、ちっぽけな自分を感じたんや。そう思いながら暫く眺めとったんや」
澄み切った
五月の空は美しく
雲一つ無き今日の青空
澄み切った
五月の空は美しく
雲一つ無き今日の青空