母の心音(こころね)
「五月三十日、まだまだ田植えが終わっとらんけど、時間を作って病院へ行ったんや。末娘が勤めとった中学校の横を通ってな。そしてな、学校のポプラ並木を見るたびに、その頃を思い出すんや。末娘はもうそこには居らんのや。だけどな、ポプラ並木はそんなことおかまいなしに、当時の姿のまま立っとるんや。そう思うとな、一層寂しくなるんや」
来る度に
ポプラ並木が懐かしく
我が子の姿見えぬ学び舎
「次の日にやっと田植えが終わったんや。田圃の畦に穴をあけて、三粒ほどの大豆の種を落として植えるんや。田植えが終わった時に何時もそうするんや。末娘のことを思いながら、大豆の種を植えたんや、今ごろどうしとるやろってな」
東京と
伊勢路の道は遠けれど
思いは通う子等の住み家に
来る度に
ポプラ並木が懐かしく
我が子の姿見えぬ学び舎
「次の日にやっと田植えが終わったんや。田圃の畦に穴をあけて、三粒ほどの大豆の種を落として植えるんや。田植えが終わった時に何時もそうするんや。末娘のことを思いながら、大豆の種を植えたんや、今ごろどうしとるやろってな」
東京と
伊勢路の道は遠けれど
思いは通う子等の住み家に