my First boy last boy.




何度も口付けを交わし、「愛してる」と囁く彼に―――ああ、幸せだ。と…感じた。



そのまま、流れるように倒れていって。



「…やばい」


と呟く彼に、笑ってしまった。そしてたまらなく、抱きしめたいと思った。



彼なら、沢山経験しているだろうに。


でもあたしも、初めてではないのにすごく緊張していた。



唇は鎖骨に降って、それからどんどん下りていく。


心臓の音が激しい…。でも心地よい。


なんだか、涙が込み上げて来た。どうしてだろう。でもけして、悲しみではない。



「凪砂…」と囁かれて、海斗…と思った瞬間。



コンコン、と扉の向こうから音が鳴った。



その瞬間、急に現実に戻されたような気分になった。



「社長!」


やばい!と思って、「海斗!」と慌てて呼ぶ。





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