真夜中の太陽
あたしが奪った二人の未来。
こんな形でしか幸せになれなかった二人。
「この骨、国道に撒こうか」
「……そうだな」
これはあたしが償える罪の最初の一歩にすぎない。
腕の古傷はまだ時々痛む。
この傷の痛みが完全になくなった時に、あたしの償いは終わるのだろうか。
「姉さん。俺はずっと姉さんのそばにいるから」
「……遼太郎くん」
永ちゃんに似ている遼太郎くん。
彼の笑う笑顔、そしてささいな仕草は永ちゃんを思い出させる。
今はまだ胸が痛むけれど……
でも、あたしにとってはかけがえのない存在だった。