真夜中の太陽
モデル並みのセンスであっても、大人って感じであっても……。
話す口調が、まんまヤンキーだったらあたしは絶対についていけない。
商品をひたすら並べ続けながら、深い溜息が自然とこぼれた。
「ゆーわちゃんっ」
何度目かの溜息をついた時、バックルームで暇を持て余していた諒子が店に出てきた。
「どうよ、調子は」
「まぁ、なんとか」
「初日にビビらせちゃってごめん。結崎さんはあんたが想像しているような人じゃないからね」
諒子は何度も『結崎さんは良い人よ』と言うけれど……。
元暴走族の、しかも総長という肩書きを知った以上、あたしの中ではどうしても『良い人』と『元暴走族の総長』が結びつかなかった。
〈ピンポーン〉
来客を知らせるチャイムが鳴る。
「柚羽っ、柚羽!いらっしゃいませは?」
「あっ、あぁ」
結崎さんのことばかり考えて、「いらっしゃいませ」という言葉が咄嗟に出てこなかった。