時計塔の鬼
「ねぇ、シュウ」
「ん?」
「他には? シュウは他に何ができるの? 他に何ができないの?」
シュウをもっと、知りたくなった。
聞いた言葉を信じよう。
シュウをもっと知りたいし、もっと理解したい。
誰かに傲慢だと言われても、そう思ってしまったから。
「他、かぁ……」
シュウは私に向けていた目を眼前の景色に戻し、うーんと唸った。
考え込んでいるようで、その瞳には景色が映っているのが私からも見えるのに、それをシュウは見ていないようだった。