時計塔の鬼



「そうなんやぁ……」


彼女はポケッとしてた。



“鬼”と聞いて、その反応はどうなのか。



びっくりさせ過ぎたのか?

でも教えろと言ったのはこの女だ。

俺にはどうしようもない。



三分ほどして、フリーズしていた少女は、深く溜め息をつき、スカートのポケットに手を突っ込んだ。



「しゃーないなぁ~」


そしていきなり取り出したのは、球がいくつも連なり、輪になったものだった。



……数珠か?



丸い黒石が並んでいて、所々に思い出したようにポツリと白い石が挟まれている。

重量がありそうなそれは、腰ほどまでの長さだ。



「これで、あんたを祓ったる。覚悟しぃ!」


< 113 / 397 >

この作品をシェア

pagetop