時計塔の鬼




いきなり癇癪を起こして、祝詞らしきものが止まり。


続いて


――ガシャンッ



所々に桜の花びらで装飾されたコンクリートの床に、数珠が叩きつけられた。


無論、目の前の少女によって。



真剣だった彼女に気の毒なくらい、俺は終始痛くもかゆくもなかった。

あえて言うのなら、暇で眠たくなったくらいだ。



キッと猫のような目で睨み付けられた。



俺のせいじゃないだろう。


そんな意味を込めて、肩をすくめてみせた。



と。次に少女はいきなり右手を制服の右ポケットにつっこんだ。



取り出したのは、手のひらサイズの白い箱のような物。




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