時計塔の鬼
こんなガキに付き合って話をするなんてことは、正直バカらしい。
けど、そう思うと同時に、俺は確かに興味を引かれていた。
面白そう。
俺が動くのに、これ以上の理由なんかいらないんじゃないか。
そう結論付けて、目の前の不気味に笑う少女が口を開くのを待った。
それは、時計の分針が盤上をほんの少し動くほどの時間だったが。
「こっから、うちのおばちゃんに電話かけて呼び出したるし! うちのおばちゃんはほんまの巫女さんやねんで!」
「ってことは、あんたは偽者の巫女ってことか?」
目に見えて、さくらはぐっと詰まった。
唇を噛んでいるために、その真っ赤な唇に皺が寄った。