ぼくがママ
ママは ないているぼくのかおをりょうてで
つつんだ
『ママがいなくてさみしかったでしょう?チップもあなたがいなくてさみしかったのよ』
ぼくはなんどもごめんなさいと言った
ぼくは
チップのかおをおもいだして
なみだがとまらなかった
『ママ ママ ぼく チップに会いたいよ』
ママはにっこりと笑った
『チップのママはだれ?』
ぼくはこたえた
『ぼくだよ!!』
ママは
かばんのなかに手をいれた
『もう おなじことはくりかえさないでね』
ママの手には
チップがちょこんとすわっていた
『ママ……どうして? どうしてチップが』