キミノタメノアイノウタ
「あれ?兄貴は?」
客間から戻ってきた瑠菜は不思議そうに辺りを見渡して侑隆の姿を探した。
「達広って人のところに行った」
「じゃあ暫く帰ってこないね」
瑠菜はそう言って台所に向かった。ゴソゴソと冷蔵庫を漁っていたかと思うと、枝豆の盛られた皿を持って戻ってくる。
「これでも食べて待ってて。ビールで良いよね?」
用意された盆にのった栓抜きとビール、グラスのセットは明らかに晩酌用だった。朝方から見るには間違いなくふさわしくない。
「いや、俺一応……未成年だし」
後から問題になっては困ると、慌てて断る。
「……未成年なの?19?」
「もうすぐ20」
「見た目より若いんだね」
(……どういう意味だよ)
「じゃあ、私と大して変わらないじゃん」
瑠菜はビールの代わりに炭酸飲料のペットボトルを2本持ってくると俺の隣に座った。