僕とこいつは生徒会長
けっ。どうせ可愛くないですよーだ。


自分の心の中で悪態をつきながらも優弥に先を促した。



「わりぃ。話止まってたな。

俺はマキちゃんと会ったんだけど、マキちゃんは小さい時も変わらなくてさ。口悪いし、言うこと厳しいし…


だけどさ。悩んでることは同じなのにマキちゃんはすごく前向きでさ。

俺はそんなマキちゃんがかっこよくてさ。


まぁ最初は憧れみたいなもんだけどな」


クスッて笑いながら優弥は語る。


優弥の話はどこか懐かしくて、そういえばそういうのもあったなって思ってしまう。


でも…


「僕はそんなにも前向きじゃなかったぞ? 僕は逃げてただけだから」


そうだ。僕は男の子扱いされるのが嫌で、でもだからって自分じゃ何も出来なくてそれをどうにかするためには自分を変えなきゃって、偽らなきゃって思ったんだ。





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