抱けないあの娘〜春〜
「お〜い咲哉?頭大丈夫か?」
はっと現実に戻ると、寮のベッドで枕と熱いキスを交わしていた僕を、まるで哀れむような表情で眺める坂出の姿があった。
「何だよ〜いいとこだったのに!!」
「お前さぁ…気持ちはわかるけど端から見るとかなり痛々しいぞ?今時中学生でもそんなことしないぜ?」
「う、うるせーな!イメトレだよ、イメージトレーニング!!」
「それが痛々しいっての!さっき諏訪キャプテンが呼んでたぞ。トレーニング室にいるってさ。イメトレじゃなくてキャプテンと一緒にトレーニングしてくれば?」
ギクリ。