‡パルソナ‡ 孤高の唄姫
「あなたのお名前は?」
レイはそんなノエルを軽く無視し、あたしに尋ねてきた。
「えっ!あー、あたしは茜菜、笹木 茜菜!」
そういうと、レイは少し困った顔をして
「えーっと…笹木という方が名前でしょうか?…」
と聞いてきた。
「いや、そっちじゃなくて、茜菜の方。」
それにあたしは素直に答える。
やっぱりここは異世界なのかなと実感するあたし。
「あっ、そうなんですか。失礼しました」
レイもそれに頷いた。
そういえば、異世界ということは知ってるけど、ここがどこか聞いてなかったな。
と思いだし
「ねぇ…さっき聞こうと思ってたんだけど、ここどこ?」
「……ここはミルトン国ですよ?」
知らないの?とでも言うように、レイは語尾を疑問形にする。
ミルトン国、か…
なんか聞いたことがあるような…
まあ、それを考えるのは後にすっか。
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