【完】キス、kiss…キス!
「お、おかっ!おかあさ、んにっ!酷いこと、言っちゃった……」


姫さんは、そう言葉にすると小さな子供のようにしゃくり上げて泣く。


そんな姫さんが堪らなく愛おしい。こんな時に不謹慎なのに、笑みが零れてしまう。


それをなんとか抑えて、 俺は姫さんと距離を取る。


「姫さん、顔上げで?」


「ヤダ。だって、今すっごい不細工だもん」


駄々をこねる姫さんも愛おしいけど、ごめんね。伝えたいことがあるからこのまま話すわけにはいかないんだ。


「今から真剣な話するから、目が見たいんだ」


俺はわりかし他の奴よりは大きい手で、姫さんの顔を半ば強引に自分の顔に持ち上げる。


目を真っ赤にして、顔や横の髪の毛を涙で濡らした姫さんに、やっぱり不謹慎だけどドキドキしてしまった。
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