【完】キス、kiss…キス!
「私、秋斗君の心の貴方をいつか越えたい」


メイクが崩れるのも忘れてい泣いている花嫁さんに、言ってあげたいことがある


その考えは、間違ってる。だって、貴方はとっくに秋斗の中の私の存在なんか越えてるから。


秋斗のあの優しい眼差しを見れば一目瞭然。あんな顔、私には見せたこともないんだよ。


だけどそれを私が言っちゃえば、後で秋斗が怒るのは目に見えてるから内緒。


「おい!可奈ぁ!」


向こうから秋斗が、彼女を呼ぶ声が聞こえて来た。


「さ!行こっかナオちゃん」


「うん」


穏やかに微笑むナオちゃんが、私の手を優しく握って自分へと引き寄せた。


こんなささやかな日常が、今の私の大きな幸せなんです。
< 308 / 318 >

この作品をシェア

pagetop