【完】キス、kiss…キス!
どれくらいこうしているだろう。私達は、手を繋いだまま、一言も話さず空を見ていた。


その沈黙は決して気まずくなく、寧ろ心地良ささえ感じてしまう。


「ね、姫さん?」


ナオちゃんが沈黙を破り、穏やかな声で私の名前を呼ぶ。その声を聞くだけで、心が、体が幸せで満たされるよう。


「ん?何、ナオちゃん」


「姫さんは、この世界のどんな人でも出来る愛情表現って何だと思う?」


いきなりクイズ?しかも、答えが広くて、ナオちゃんの考えを当てるのはちょっと難しいクイズ。んー……ナオちゃんの答え、何だろうなぁ。


「あと5秒!よん、さん、にー」


「え……えぇ!?早い、ヒント!ヒント出して?」


「ダメだよ。……いーち、ゼロ!はい、時間切れね」


突拍子もないクイズを出したかと思えば、すぐに時間を終わらせるなんて、一体何なの?


不満でナオちゃんの方を見ると、ナオちゃんは逆に、ふにゃあと満面の笑みを浮かべてる。
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