【完】キス、kiss…キス!
「うわ……うっそ!凄い!」


私は視界に写った光景に、思わず息を呑んだ。だって夜空には、見たことないような満天の、星空……。


「前、プラネタリウム行ったとき約束したでしょ?本物見ようってさ」


まるで、満天の空の全てにナオちゃんの声が響いてるみたいな錯覚に陥る。それくらいに、私の視界の全ては瞬く星に埋め尽くされているんだ。


ナオちゃんの低い柔らかな声が、きゅうんと私の心臓を掴んで離さない。


「この辺は建物も少ないからなのかな。こんなに綺麗に見える場所はなかなかないよね」


星空を見上げるナオちゃんの横顔が、16歳の少年の幼さを残しながらも、みるみる大人になってく成長を表しているように、色っぽい。


瞳はキラキラしてて、長い首には喉仏がツンと出ててたまに上下に動く。


そのナオちゃんの綺麗な横顔を見ていると、よく分からないけど泣きそうになって、誤魔化すように夜空に視線を注いだ。
< 312 / 318 >

この作品をシェア

pagetop