紅狼王子





「こっちこい」


あたしは引きつけられるように、カズマに近づいた。


「お前に頼み事がある」


あたしの頬に手を添えて抱き寄せる。


これって愛のある行為なんだろうか。







──「俺の為に、紅狼に行ってくれ」──






あたしの人生がかわりはじめた。
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