Sky
「でも、俺たち二人でコーヒーカップに乗るのはな…」
「確かに!美由たちが乗ってるとこ、見てようぜ」
俺たちは苦笑しながら列から外れた
「あれ?天ちゃんたち、乗らないの?」
美由が不思議そうに尋ねてくる
だって、よく考えてみろよ!
男が二人でコーヒーカップに乗ってたら、かなりサムくないか?
「気にすんな!俺たち、見てるから」
心に思ったことはあえて口には出さずに、俺は手を振りながら答えた
「よくあんなに勢いよく回せるよな~。具合悪くなんないのかな?」
「あ~、実は俺、ああいうの結構ダメなんだよね~」
目の前でクルクル回るコーヒーカップを見ながら、俺と橘はどうでもいいようなことを話していた
「でも、穂村たちが乗ってるカップ、他のに比べてゆっくりじゃないか?」
「ああ…あれは美由が昔からゆっくり回すのが好きでさ、梨衣がそれに合わせてるからさ」
「…ふ~ん、やっぱり優しいんだな、穂村…」
まあ、そうだな
めちゃめちゃ気が強いけど、確かに優しいな