Sky
「楽しかった~!」
メリーゴーランドから降りると、美由は満足そうに笑った
「夢も、叶えられたしね♪」
「なぁ、その『夢』って、どういうの?」
俺は思い切って聞いてみた
すると、美由はいたずらっぽく目を輝かせながら、
「ひみつ~♪」
と言って、人差し指を口許に持っていった
「教えてくれたっていいだろ~!ケチだなぁ」
「ケチでいいも~ん!」
結局、美由は答えてくれなかった
それからしばらく、俺たちは土産物屋をぶらぶらしたり、遊園地内のゲーセンで遊んだりしていた
「最後に、観覧車に乗りたいな」
そう美由が言った時には、もう日が傾きかけていた
…今から観覧車に乗ったら、待ち合わせに遅れるかもな…
時計を見ながら、俺はそんなことを考えていた
でも、俺の口から出た言葉は、そんな考えとは反対のものだった
「じゃあ、最後に乗りに行くか!」