肺が圧迫される。息がまともにできない。背中が痛い。人間はこんなにも、小さくなれるのかと…感心していたが、そろそろ限界だ。

押さえつけられた風船のように、爆発しそうだ。いよいよか。

携帯のライトが光る。誰かから着信だな。もう、意味のないことだ。私なりに別れは済ませた。こんなもの、いらない。

私は二つ折りの携帯を、本来曲がらない方向に曲げた…。一度やってみたかったんだよね。これ。

携帯は小気味よい音をたてて、死んだ。
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