フェアリーテイル~キミとオレとの約束~
翔はあたしを抱き締めた。
「顔を隠して泣かないで。見られたくないなら、こうしてる。」
あたしは翔にすがりついた。
背中に腕を回しギュッと翔の服をつかむ。
なんて醜い。
最悪だ。
「子供は、親の愛情を、欲しがって当然だよ。真希が今まで我慢しすぎてただけ。
いくらオレが真希のそばにいても、
真希の傷を癒せても、それはあくまで他人のすることだから、限界があるんだよ。
欲張りなんかじゃない。
ううん、むしろ欲張っていいんだ。
それでいい。
きっと真希の感覚で欲張りかもって思うぐらい求めるのが、普通の人が当然求めるものだから。」
欲しいよ。
好きって言って欲しい。
大好きって言って欲しい。
母様に、
父様に、
言われたかったな…
あたしは無言で、泣き続けた。
大丈夫。
真っ黒にはならない、
翔があたしを痛いほどに抱き締めてくれるから。