フェアリーテイル~キミとオレとの約束~


不意打ちだった。



ポロポロ涙がこぼれる。


あたしは顔を隠した。



親に望まれなかったからって何だっていうの。


そんなの分かりきってた事じゃない。


あたしには翔がいる。


好きだよ。


大好きだよ。



それでいいじゃない。



あたしはまるでこの焦げた魚みたい。



焦げ付いて、真っ黒な気持ちに覆われている。



でもそれはいつも翔がやったみたいに、翔によって削られていく。


それでも焦げは全部取れなくて、あたしのまわりにまとわりつく。




「あたし、あたし十分なんだ。翔がいるだけで、十分なのに、どうしてこんなに悲しいんだろう。

どうして両親に何とも思われていないのが悲しいんだろう。


どうしてかな、あたし、欲張りなのかな。


だって、どう考えたって、あたしは今幸せなんだ。


なのに、どうして…?」



どうして?


どうしてキレイに取れないんだろう。


どうして欲しいと思うんだろう。



今が幸せだから?


だから、欲張りになるのかな。


欲しいものが増えるのかな。





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