男前な彼女




だから、余計にドキドキする。




「いくら男前でも、力なら男の方が上だよな」




声もちょっと低くなった?


大和の声がしっかり響いて、心臓の音がうるさくなる。



手首を掴んでいた手が一旦離れ、今度は大和の指があたしの指に絡む。




「どした?顔が赤いぞ?」




意地悪な顔で、あたしの顔を覗き込んでくる。




――遊んでる…




絶対、あたしの反応を見て楽しんでる…!





「かーわいい」





大和はそう言いながら、首筋に顔を埋めた。




ーーチュッ





音を立てて、じっくりと首筋に口付けていく。






――ヤバい…






正直、“もうどうにでもして~!”って気分。




いつからこんなに、あたしはいやらしくなったんだろうか。


っていうか、好きな人にこんなことされて、何ともならない方がおかしいだろう。










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