その日、僕は神になった
 信号をチラチラ眺め、携帯を片手に楽しそうに話す彼女、足元には真新しい菊の花が添えられている。そう、ここは見晴らしが悪く、事故が多発している交差点だった。彼女はそんなことはスッカリ忘れているのだろう、対向車線の信号が黄色に変わるなり、歩行者用の信号を無視して歩きだそうとした。だが俺の角度からはハッキリと見えた、黄色の信号に加速した一台の乗用車の姿が。
 気が付けば俺は走っていた。そして彼女に思いっきり体当たりした。次の瞬間、地球がもの凄い勢いで回転した。空には沢山の星が輝いていた。さっきまではこんなにも星はなかったのにな。
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