小悪魔男子


彼女は手に持っていた小さな袋を大和に手渡す。




「これお見舞いね!銀座のケーキ。好きでしょ?こういうの…」



「いらない。今お見舞いのお菓子とかを無くそうとしてるのにそんなもんまで食えねぇよ。

しかもオバサンからもらったもんなんて特に…」


「失礼ね!まだ26歳なのに。それに明日から高校生のエキスを吸いまくってますます若返る予定なんだから」


エキスって…。


その発言が既にオバサンな気がするんだけど?


笑いそうになって、やめた。


大和が質問をしたからだ。



「なんだよ。高校生って」


「あら、叔母さんから聞いてない?

明日からあたし、高校教師になるの!臨時だけどね」



ふふん とでも言わんばかりに胸を張り、威張る彼女。



「しらねぇし。

どこの高校が餌食になるんだ?」





あたしは嫌な予感がした。



だって、こんな中途半端な時期に臨時講師なんてそうそうないよね?



うちの高校は神楽先生がやめたから空きがあるけど。




まさか…







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