小悪魔男子




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「じゃあ、お邪魔しました~」


「大和ク~ン!また会いましょぉ~?」


「はい、また遊んでくださいね、薫さん。真希さんも♪」



何だかんだやっていたらもう5時になったので、みんな帰る事になった。



「じゃあ、さな、明日ねぇ~!」


バタン。



「…僕も帰るよ」


手を振って見送っていた大和がポツリと言った。


「え?ご飯食べていきなよ」


「ん~ん。大丈夫!お金貰ってるから今日は買って食べるよ」


日曜日の夜も遅くまで仕事している大和の両親。



いくら夫婦で輸入会社の社長だからって
子どもを一人で置いておくのは心配じゃないのかな?


「じゃあ、何かあったらうちに来るんだよ?」



「うん、おじゃましました」


笑顔で去っていく大和を見るのが少し辛くなった……。





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