小悪魔男子


「だぁってェ…。

女の子の列に入ろうとしたら止められちゃって。

あたし、女の子と手を握って踊りまくるのにはちょっと抵抗があるのよねー…」


「………」




そんな理由で。


「そう言えば、さなぁ~。あなた光君と仲よさげに話しちゃって…!!

いつもあたしが先に目を付ける子はさなに取られちゃうんだから!」


「ヒカルクン??」


「一番最初に踊った子よぉ!可愛くて性格も良くて、オマケに伝統ある日本舞踊を教えてるお家なのよ。お金持ちって噂~」


…あぁ。だから色んなダンスをやってるのか。


きっと色んなジャンルの踊りを勉強してるんだろうなー…と、勝手に解釈する。



「別にチラッと話しただけだよ。ってゆうか、いつも取られちゃう って…誰の事?」


大和…は、あたしが紹介したから薫ちゃんが先に目を付けてたって事は無いし。



「…あんたが知らない事だってあるのよ!!
あたしの恋路はどーでも良いわ!それより、帰るわよ!!」


何で薫ちゃんが焦るのか、和樹をチラチラと見ていたのか


鈍感なあたしには分からなかった。




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