薔薇姫-another story-

*****


「…ゼ、ロゼ?」


ハッと気づくと、目の前にあるのはメイ様の顔。


「あ…すみません」


とっさに謝ってしまった私に、メイ様は苦笑した。


「…マレッタにも、そう言ったの?」


「………」


悲しさと優しさを含んだその蒼い瞳を見ていられず、私は目を逸らした。



…メイ様は、きっと知っていた。


おそらく、レオ様も。



知らなかった、否、気づかなかったのは…私だけ。


―――マレッタ様の気持ちに。



マレッタ様から想いを告げられたあの日から、早いものでもう一週間が過ぎた。


単調な日々が、繰り返されていくだけ。



変わったことは…そう。


マレッタ様が、城に来なくなった。



メイ様とレオ様は、そのことに気づいていながら、私には何も訊いて来なかった。


…その方が、私にとっては都合が良かった。



けれど、今日。



メイ様が、核心に触れた。



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