薔薇姫-another story-
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「…お久しぶりですわ」
目の前に座るマレッタ様は、何も変わっていなかった。
ただ少しだけ…元気がないように見えるのは、私の気のせいかもしれない。
あのあとすぐに、メイ様がマレッタ様に連絡を入れてくれた。
断られるかと覚悟していたが、マレッタ様はすんなりと私と会うことを了承し、すぐに会いに来てくれた。
小さな部屋に、二人きり。
私はどう話を切り出したらいいのかわからず、躊躇っていた。
「ロゼリナータ様が会いたいと思って下さるなんて、夢のようですわ」
そんな私を気遣うように、マレッタ様がふふ、と笑って口を開いた。
その笑顔が悲しみを背負っていることは、誰が見ても明らかだった。
「あの日のことでしょう?わたくしが、想いを告げた…あの日のこと」
「………っ、」
マレッタ様に言わせてしまったことに、私は自分を呪いたくなった。
代わりに、唇を噛む。