薔薇姫-another story-

*****


「…お久しぶりですわ」


目の前に座るマレッタ様は、何も変わっていなかった。


ただ少しだけ…元気がないように見えるのは、私の気のせいかもしれない。



あのあとすぐに、メイ様がマレッタ様に連絡を入れてくれた。


断られるかと覚悟していたが、マレッタ様はすんなりと私と会うことを了承し、すぐに会いに来てくれた。



小さな部屋に、二人きり。


私はどう話を切り出したらいいのかわからず、躊躇っていた。


「ロゼリナータ様が会いたいと思って下さるなんて、夢のようですわ」


そんな私を気遣うように、マレッタ様がふふ、と笑って口を開いた。


その笑顔が悲しみを背負っていることは、誰が見ても明らかだった。


「あの日のことでしょう?わたくしが、想いを告げた…あの日のこと」


「………っ、」


マレッタ様に言わせてしまったことに、私は自分を呪いたくなった。


代わりに、唇を噛む。



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