薔薇姫-another story-
―――心が…
「…難しいって、あたし言っちゃったけど」
メイ様が、申し訳なさそうに私を見て、
「難しく考えないのが、一番いいのかもね」
と言って、笑った。
私は何とも答えられず、ただ胸の辺りをぎゅっと掴んだ。
マレッタ様は、私を好きだと言ってくれた。
ただ、私はマレッタ様のことをどう思っているのか…わからない。
わからないなら、どうすればいい?
このままお互いを避け、胸の奥の何ともいえない感情を、抱き続けていけばいいのか?
答えは、否。
このままでは、私のためにも…マレッタ様のためにもならない。
メイ様が言っていた。
何かを変えようと思うのなら、自分が行動しないと何も変わらない、と。
…向き合えばいい。
マレッタ様と向き合えば、何かが見えてくるかもしれない。
見えなくても…それでいい。
「…マレッタ様に、会いたいです」
私はただ、そう口にした。