先生とあたしの恋

げた箱で、靴を履き替えた

隣には


仲がいい恋人同士が手を繋いでじゃれあっている


唇 ギュッて噛み締めた……



何もない顔して、げた箱を後にした


校門までの距離が

やけに長く感じられた…


やっと校門を抜けて歩いても


恋人達の姿がやけに目について



下を向いてばかり歩いた……



家までの距離



徒歩で30分余り



だけど


足が、重くて、なかなか前に進まないから

まるで何時間も歩いている感覚がした


いつの間にか


降り出した雨に濡れながら……


涙を隠す事ができて


ちょうどいいと想った…





今なら



泣いてもいいよね…



あたしが泣いても


誰も気づかない





だから



下向いて



思い切り泣けたよ……




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