a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
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月曜日。
明衣は学校に向かいながら、やはり五月女に探りを入れてもらうか、と考えていた。
最近の出来事を振り返ってみると、依頼や事件はいつも楡が連れてくる。
暇だと思ったときや、暫く依頼も事件もなく、平和にダラダラしているときなど、タイミング良く何かを持ってくる。
それが依頼人だったり、事件に関する物だったり、人だったり。
今回もひょっとしたら、何かを掴んでいて、それを自分達に隠して独自で捜査しているのだとしたら、あの態度やあの日の光景も納得がいくのだ。
だがやはり、隠し事をされたという事実は苛立ちの素だ。
早く部活がしたくてウズウズしたまま授業を終え、放課後になると真っ先に部室に駆け込んだ。
「五月女! 居る?」
「居るよ〜。……どしたの? そんな慌てて」
明衣の切羽詰まったような声とは真逆に、五月女の呑気な声が返事をした。
明衣は大股で五月女に歩み寄ると、人差し指を突き付けた。
「アンタにお願いが有んのよ!」
「…へ?」